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知っておこう!自然災害時に役立つ7つのヒント。

安心で快適な暮らしを日本で送るためには、身近に起こりうる自然災害について知っておくことも大切。災害と隣合わせの日本では“防災”について関心を寄せる人が日々増えていて、災害につよい街づくりも一緒に行われています。今回は日本の自然災害の特徴から、いざという時の備えや知識まで、暮らしに役立つ7つのヒントを紹介。災害に備えて、日本での生活をさらに楽しみましょう!

〈目次〉
1.日本で起こる自然災害を知ろう
2.大きな災害が起きると、どうなるの?
3.災害時は正しい情報収集を
4.避難時に大切なこと
5.災害への備えは事前に行おう
6.災害時にあなたを助ける、外国人対応窓口
7.災害に強い「西武線」なら安心して暮らせます

1.日本で起こる自然災害を知ろう

毎年のように甚大な被害をもたらす台風や豪雨、そしていつどこで起きるか分からない地震など、日本で起こりうる自然災害は数多く存在します。しかし、この国で暮らすためには避けられないもの。まずはそれぞれの災害の特徴を知り、向き合うことから始めてみましょう。

台風・豪雨・豪雪四季がはっきりしている日本は、気温や気候に合わせて様々な気象現象をもたらす。春から夏への変わり目には「梅雨」と呼ばれる多量の降雨、夏から秋は台風が接近し、暴風雨にみまわれることが多い。冬は、特に日本海側地域に大量の降雪・積雪をもたらし、大雪による交通障害も多数発生。
台風・豪雨・豪雪
四季がはっきりしている日本は、気温や気候に合わせて様々な気象現象をもたらす。春から夏への変わり目には「梅雨」と呼ばれる多量の降雨、夏から秋は台風が接近し、暴風雨にみまわれることが多い。冬は、特に日本海側地域に大量の降雪・積雪をもたらし、大雪による交通障害も多数発生。
洪水・土砂災害国土の7割が山地であることから、河川は急勾配で流れも速く、川の氾濫が起きやすいのが特徴。地震などの地殻変動によって形成される複雑な地形に、温帯多雨という気象条件が加わることで土砂災害も起こりやすい。近年は、短時間の大雨で下水などの排水機能が追いつかなくなり、地上に水があふれ出す「内水氾濫」など、コンクリートやアスファルトに覆われた都市での洪水も増えている。
洪水・土砂災害
国土の7割が山地であることから、河川は急勾配で流れも速く、川の氾濫が起きやすいのが特徴。地震などの地殻変動によって形成される複雑な地形に、温帯多雨という気象条件が加わることで土砂災害も起こりやすい。近年は、短時間の大雨で下水などの排水機能が追いつかなくなり、地上に水があふれ出す「内水氾濫」など、コンクリートやアスファルトに覆われた都市での洪水も増えている。
地震・津波・火山災害日本は地球の表面を覆う十数枚のプレート(岩盤)のうち、4枚が衝突する場所に位置することから地震や火山活動が起きやすい。加えて、海に囲まれた島国のため地震による津波も大きな被害を生む原因になっている。一方で、火山周辺地域ではその熱を利用した「温泉」も多く、自然の力を生かした共存も見受けられる。
地震・津波・火山災害
日本は地球の表面を覆う十数枚のプレート(岩盤)のうち、4枚が衝突する場所に位置することから地震や火山活動が起きやすい。加えて、海に囲まれた島国のため地震による津波も大きな被害を生む原因になっている。一方で、火山周辺地域ではその熱を利用した「温泉」も多く、自然の力を生かした共存も見受けられる。

2.大きな災害が起きると、どうなるの?

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Disaster prevention goods, first aid supplies, radios, flashlights, dry bread

災害発生時にはライフラインの寸断が予想され、特に電気・水道・ガスや交通機関・流通のストップは日常生活に大きく影響を与えます。停電や断水によって飲み水や食料の確保が難しくなり、季節によっては冷暖房器具が使えず、命の危機に直面するケースも。災害の規模によってはライフラインの復旧に時間を要する場合もあるので、在宅生活に困った時は自宅近くの学校や公民館など臨時の避難所へ向かうことも、ひとつの選択肢です。事前の備えや情報収集、家族との連絡手段なども決めておきましょう。

3.災害時は正しい情報収集を



Multilingual Information on Disaster Mitigation

災害状況を把握するためにも、必要な情報をどこから収集できるのか、あらかじめ調べておきましょう。災害に慣れていないことから、いざという時に災害用語などが分からず情報の理解が難しいといったケースも予想されます。
日本では多言語対応の情報提供サイトやアプリが近年増えています。気象庁から提供している「防災気象情報」や、観光庁監修で開発されたアプリ「Safety tips」など、スマートフォンからも簡単にアクセスできるので、日頃から活用してみるのも防災を始める一歩となりそうです。

防災気象情報
気象庁のホームページで導入している、防災に関する多言語情報をまとめたサイト。気象、地震・津波、火山、海洋等の防災をはじめとした気象情報等を掲載。(https://www.jma.go.jp/jma/kokusai/multi.html)

Safety tips
観光庁監修のもと開発された、日本国内における災害情報等を通知する無料アプリ。緊急地震速報や津波警報、避難情報等を14か国語(15言語)で提供。(https://www.rcsc.co.jp/safety

4.避難時に大切なこと


ハザードマップポータルサイト

災害状況によって、避難のタイミングや避難先までの道のりの安全性などは変わります。そこで各自治体が公表している「ハザードマップ」で、災害時における自宅周辺の危険度や、避難場所などをチェックしておきましょう。自宅などの生活圏のみならず、職場、実家、友人宅など避難先になりそうな場所も調べておくこともポイントです。住所を入れて「洪水」「土砂災害」「津波」などのハザードをチェックすれば、災害によって避難に適している場所が違うことが具体的に見えてきます。
また、家族や友人と事前に集合場所を話し合って決めておくことも大切です。インターネット上で伝言登録ができる「災害用伝言板web171」で連絡を取り合ったり、大使館へ相談するのも有効的な手段と言えるでしょう。

「災害用伝言板web171」
インターネット上で、安否等の情報をテキストで登録・確認できる伝言板。災害等の発生時、被災地域(避難所等含む)の住居者がインターネットを経由して災害用伝言板(web171)にアクセスし、電話番号をキーとして伝言情報 (テキスト)を登録できる。(https://www.web171.jp/web171app/topRedirect/

5.災害への備えは事前に行おう

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備蓄は最低3日分、特に食料や飲料水は物流が止まることを想定して1週間分あると安心といわれています。普段から食べ慣れているもの、ミネラルウォーター以外にも好きな飲み物を少し多めにストックする感覚で、消費期限の近いものから消化し、減った分をその都度補充していく“日常備蓄”を心がけましょう。
また、避難所など家以外の場に数日間避難するときのため、家の備えとは別に「持ち出し袋」も備えておくと安心です。両手があいて、容量もあるリュックタイプがベスト。避難先で必要になりそうなものをまとめたら、自分の背負える重さかどうか事前に確認を!

ポーチのサイズや形状は気にせず、普段持ち歩いているもの+被災時に必要になりそうなものをチョイスしてみよう。
ポーチのサイズや形状は気にせず、普段持ち歩いているもの+被災時に必要になりそうなものをチョイスしてみよう。
左:生理用品
普段から使い慣れていて、ポーチに入る薄いサイズを定期的に入れ替え。怪我の時の止血にも有効。

中央:食べ物(チョコレート、あめ、タブレット)
あめやタブレットミントのほか、一口サイズのチョコレートも。ちょっとした空腹を満たせる。

右:携帯用バッテリー
情報収集や連絡手段の一つとして、災害時にこそスマホは必須アイテム。コードも忘れずに。
左:生理用品 普段から使い慣れていて、ポーチに入る薄いサイズを定期的に入れ替え。怪我の時の止血にも有効。
中央:食べ物(チョコレート、あめ、タブレット) あめやタブレットミントのほか、一口サイズのチョコレートも。ちょっとした空腹を満たせる。
右:携帯用バッテリー 情報収集や連絡手段の一つとして、災害時にこそスマホは必須アイテム。コードも忘れずに。
左上:ウェットティッシュ
耐光性、防湿性に優れたパッケージで長期間の保存・使用が可能な防災用もあり。

左下:マスク
感染症対策のほか、道路や建物の崩壊で粉塵が舞う中を歩くなど、非常時に役立つアイテム。

右:飲み物
ポーチに入らなくても、飲み物はカバンなどに常備しておきたい。350㎖の小さいサイズでOK。
左上:ウェットティッシュ 耐光性、防湿性に優れたパッケージで長期間の保存・使用が可能な防災用もあり。
左下:マスク 感染症対策のほか、道路や建物の崩壊で粉塵が舞う中を歩くなど、非常時に役立つアイテム。
右:飲み物 ポーチに入らなくても、飲み物はカバンなどに常備しておきたい。350㎖の小さいサイズでOK。
左:エマージェンシーシート
ブランケットのように体に巻きつけて使う、防寒・防水用シート。実際に使って性能を確認して。

中央:使い捨てカイロ
体を冷やさぬよう、ミニサイズでも貼るタイプ、貼らないタイプをそれぞれ入れておくと便利。

右:携帯トイレ
被災場所によっては、トイレがない場合も。スムーズに使えるよう、使用方法も確認しておこう。
左:エマージェンシーシート ブランケットのように体に巻きつけて使う、防寒・防水用シート。実際に使って性能を確認して。
中央:使い捨てカイロ 体を冷やさぬよう、ミニサイズでも貼るタイプ、貼らないタイプをそれぞれ入れておくと便利。
右:携帯トイレ 被災場所によっては、トイレがない場合も。スムーズに使えるよう、使用方法も確認しておこう。
左:スキンケアアイテム
乾燥対策として、試供品の化粧水や乳液、オールインワンなど手軽に保湿できるものを。

中央:家族の写真、連絡先
スマホが使えない時のため、連絡先を書いたメモや家族の顔がわかる写真を入れておくと安心。

右:絆創膏
怪我や靴擦れした時の応急手当として。濡れないよう密封袋などに入れて3〜4枚ほど常備を。
左:スキンケアアイテム 乾燥対策として、試供品の化粧水や乳液、オールインワンなど手軽に保湿できるものを。
中央:家族の写真、連絡先 スマホが使えない時のため、連絡先を書いたメモや家族の顔がわかる写真を入れておくと安心。
右:絆創膏 怪我や靴擦れした時の応急手当として。濡れないよう密封袋などに入れて3〜4枚ほど常備を。
左上:常備薬
半日以上身動きが取れない…等を想定し、持病がなくても、鎮痛剤など飲み慣れた薬を用意しよう。

中央:ポーチ
お守りのようにカバンの中に入れて常に持ち歩ければ、サイズや形状は気にせずOK。

ポーチに付いたチャーム:デンタルフロス
感染症対策の意味でも、口内衛生はとても大切。歯は磨けなくともフロスで最低限の手入れを。
左上:常備薬 半日以上身動きが取れない…等を想定し、持病がなくても、鎮痛剤など飲み慣れた薬を用意しよう。
中央:ポーチ お守りのようにカバンの中に入れて常に持ち歩ければ、サイズや形状は気にせずOK。
ポーチに付いたチャーム:デンタルフロス 感染症対策の意味でも、口内衛生はとても大切。歯は磨けなくともフロスで最低限の手入れを。
左:ライト
ポーチの中に入れると、いざという時に取り出しづらいので、キーホルダータイプがおすすめ。

中央:ふえ
自分の居場所やSOSを知らせる救助笛。冨川さんは、少量の息でも音が鳴りやすいものをチョイス。

右:ヘアゴム
髪をまとめるだけでなく、食べかけのおやつの袋をとめたり、細かい物をまとめたりするのにも便利。
左:ライト ポーチの中に入れると、いざという時に取り出しづらいので、キーホルダータイプがおすすめ。
中央:ふえ 自分の居場所やSOSを知らせる救助笛。冨川さんは、少量の息でも音が鳴りやすいものをチョイス。
右:ヘアゴム 髪をまとめるだけでなく、食べかけのおやつの袋をとめたり、細かい物をまとめたりするのにも便利。

外出先で被災してしまったとき、一時的に自分の身を守る備えとして「防災ポーチ」を作ることもおすすめです。カバンの中に入れて常に持ち歩くことを念頭に置いて、自分にとってのベストサイズを見つけましょう。携帯トイレやエマージェンシーシートなど被災時に必要になりそうな緊急性の高いものから、常備薬やモバイルバッテリーなど普段使うものも合わせて入れておき、中身を常に把握しておくことが大切です。

6.災害時にあなたを助ける、外国人対応窓口


Japan Visitor Hotline

いつ起きるか分からない災害に備え、日本の各自治体も訪日や在住外国人に向けて防災意識を高める活動や、安心して過ごせる取り組みを積極的に行っています。まずは自分が住んでいる自治体に足を運び、災害時の味方になってくれる対応窓口を確認しておきましょう。
また、一方的な情報発信のみにならないよう電話による相談窓口「Japan Visitor Hotline」も設けられています。外国人専用のコールセンターで、365日、24時間、多言語対応をしてくれるので日本への旅行時や急な外出先での被災時にも安心して使えます。

Japan Visitor Hotline
年中無休‧24時間対応の多⾔語コールセンター。病気、災害等、非常時のサポートや、旅行時の一般観光案内もしてくれる(三者間通訳や予約代⾏等は対応不可)。英語・中国語・韓国語に対応。TEL:050-3816-2787

7.災害に強い西武線沿線なら、安心して暮らせます

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出典:国土地理院Webサイト(標高タイルを加工して作成)
出典:国土地理院Webサイト(標高タイルを加工して作成)

災害時に役立つさまざまなtipsを紹介してきましたが、災害に対する街の対策や土地のリスクを知ることも日本で暮らすうえで重要になってきます。例えば、東京都23区西部から埼玉県西部にかけてをつなぐ西武鉄道の沿線は、安定した地盤を持つ「武蔵野台地」の上に路線網が敷かれているため、地震が発生しても揺れにくく、液状化しにくいのが特徴です。この地盤の良さが讃えられ「いい地盤の日アワード(※)」では首都圏の中でも最も地盤に強い鉄道路線として西武鉄道が大賞を受賞。日本の大手不動産サイト「SUUMO」でも、1都3県184市区の中で災害に強い街1位として沿線の中心地・所沢市を挙げています。こうした地盤の強い街は、被害の大きさだけでなく地震が起こった際の揺れの体感も異なるので、災害リスクの軽減が期待できそうです。ほかにも、大きな河川が少なく、線路は標高約30~40mの平地に敷かれているため、川沿いや水辺の地域を除けば浸水被害などの水害を受けにくいエリアとしても評価されています。

いま日本で暮らしている人、就職や留学などこれから日本での生活を考えている人も「災害に強い街」を選ぶことで、あなたの暮らしを助けるヒントになるかもしれません。この機会に、災害に強くて住みやすい西武線沿線エリアで新生活をスタートしてみてはいかがでしょうか。

※「いい地盤の日アワード」地盤ネットホールディングス株式会社が2016年から11月28日を「いい地盤の日」として制定。生活者が安全に豊かに暮らし続けられる住環境の創造と、災害から生活者を守る企業活動の功績を表彰するもの。

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