飯能初のグルメバーガー店が、街の大人の社交場に。〈GEORGE'S BARger〉が発信する新たな飯能のカタチ。
池袋線
飯能駅

飯能初のグルメバーガー店が、街の大人の社交場に。〈GEORGE’S BARger〉が発信する新たな飯能のカタチ。

池袋から特急電車で約38分という好アクセスながら、飯能河原や天覧山など豊かな自然が残る飯能エリア。2019年、〈ムーミンバレーパーク〉が開業したことも話題になりました。この街に、初のグルメバーガーショップ〈GEORGE'S BARger(ジョージズ バーガー)〉が誕生したのは4年前のこと。絶品バーガーとお酒を囲む、新たな大人の社交場として、地元で愛されています。
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鴨下城司さん 西武線在住歴28年

生まれも育ちも飯能。東京でバーテンダー、ハンバーガーショップ、レストランなどで修業を積み、2017年2月〈GEORGE'S BARger〉をオープン。

東京で修業を積んだ自信が裏目に。必死でもがいた1年目。

のどかな街並みの中で一際目を引く、ハンバーガーのイラストが描かれた看板とアメリカンテイストな外観。大手ハンバーガーチェーン店しかなかったこの街に、飯能初のグルメバーガーショップが誕生したのは4年前のことでした。

「こだわりは、国産牛100%のビーフパティ。赤身肉を9mmに粗ミンチして、ゴロッとした肉々しい食感と噛み応えを引き出しています。和牛のやわらかさとジューシーな脂のうまみを堪能できるハンバーガーに仕立てています」

都内の有名グルメバーガー店で修業を積み、アメリカで数々のハンバーガーを食べ歩いて研究を重ねたという〈GEORGE'S BARger〉の店主・鴨下城司さん。飯能と代官山のバーで、バーテンダーとして働いた経験を生かし、本格的なカクテルも飲めるバーガーショップ&バーを展開しています。

生まれも育ちも飯能という鴨下さん。東京への憧れを持ちつつも、縁あって地元・飯能で独立することに。東京で培った確固たる自信を持ち、「絶対いい店になる」と信じて疑いませんでした。ところが、「オープンから1年くらいは今と全然違いました」と振り返ります。

「地元の人たちは、店に行く=友達に会いにいくっていう感覚の人が多いんです。だから、嫌われたら終わり。それと、飯能の市民性なのか、おしゃべり好きな人がすごく多い。それなのに僕は、代官山でバーテンダーをやっていたプライドが捨てきれず、凝ったカクテルを作ってみたり、しゃべり口調もかっこつけていたり、“東京から帰ってきました感”をすごく出してしまっていた。今思えば、成長した自分を地元の人に見てもらいたかったんでしょうね。だからか、何だかしっくりハマっていない感覚がありました」

「街のせいにしちゃいけない。君が街を変えればいい」。原点に立ち返れた常連客の言葉。

「田舎は新しいものを受け入れるのにすごく時間がかかる」。オープン当時は、それを痛感させられる日々だったと鴨下さん。

「最初の頃は『マクドナルドのほうが安い』って毎日のように言われていました。都内ではすでにグルメバーガーブームが起きていたけど、飯能にはまだグルメバーガーの認知度や需要がなかったんです。でもバーガーのクオリティは下げたくない。ドリンクの価格を下げて、お客さまの声に応えようとしてみたりもしましたが、それでも客層は変わらなくて……」

地元を知りすぎているから、余計なことを考えたり、背負い込んでしまったり。“地元の人たちの意識を変えたい”という想いが強すぎた結果、試行錯誤の繰り返しで、お客さまの求めることが見えなくなっていました。

「肩の力を抜きながら、本来自分がやりたかったこともやっていく。今のお店の在り方に辿り着くまで、3年かかりましたね」

その原点に立ち返れたきっかけとなったのが、常連客とのこんなやりとりでした。

「あるお客さまから、あるカクテルを飲んだという話をされた時に、それなら作れますよとお出ししたら、『もっとこういうのやればいいのに。なんで出さないの?』と。飯能ではあんまり需要がないからと答えたら、『街のせいにしちゃいけないよ。君が変えればいいじゃない』と言われて。その言葉が刺さりましたね」

いち早く取り入れていたクラフトビールも、「ビールが1000円もするなんて!」と最初は受け入れてもらえなかったそう。ところが……。

「『待ってました!』と思ってくれていた人が大勢いることに、2年目くらいでやっと気づけました。当時は、100やりたいところを40くらいに抑えていたんです。でも、我慢するんじゃなくて、徐々に60、70って広げていけばいいんだなって思えたら、気分が軽くなりました。原点さえブレなければ、共感してくれる人が少しずつ増えてくる。そう思えるようになりました」

実験的なことも挑戦できる街。“飯能初”がどんどん増えたらもっと面白くなる。

次第に、そのおいしさから“グルメバーガー”の認知度も高まり、ランチ営業は売り切れる日も珍しくないほどの人気店に。ここ数年は、〈ムーミンバレーパーク〉や〈メッツァビレッジ〉の帰りの観光客や都心から移住してきた人など、鴨下さんのバーガーや店で過ごす時間を楽しみに訪れることが増えているそう。

「ここに通ってくれるお客さまって、なぜか国際経験豊かな人が多いんです。僕もアメリカに行っていろいろと食べ歩いた経験があるし、おもしろい話をしてくれるお客さまが多い。よそのお店だと、どうしても地元話で盛り上がっちゃうけど、ここは海外の方も来るしグローバルな話ができる。こういうお店、飯能では特殊みたいです」

外から訪れる人の数が増え、若い店主も増えてきて、街の感性が変わりつつある状況に、鴨下さんはこんな未来を想像します。

「うちはアメリカンだけどメキシカンとか、まだ日本に上陸していない異ジャンルの料理とか、実験的なお店もどんどんできてほしいですね。そういうトライができる環境が、今の飯能にはあります」

〈GEORGE'S BARger〉を発信元に、数年後には“飯能初”のあんな店やこんな店が、この街を賑やかに盛り上げているかもしれません。

今回ご紹介した〈GEORGE'S BARger〉について

■住所:埼玉県飯能市東町27-6-2
■電話:042-978-9029
■営業時間:ランチ12:00~15:00(LO14:30)ディナー17:00~24:00(LO23:30)
■定休日:木曜
https://georgesbarger222.amebaownd.com/

※記事に掲載されている情報は取材時のもので、現状と異なる場合がございます。

(photo:Masanori Wada text:Ayano Sakai)

お気に入りスポットを聞きました!

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メッツァビレッジ
「中学時代の宮沢湖といえば、奥武蔵駅伝の開催地でした。当時僕らの世代の駅伝チームは黄金期で、大会優勝候補でしたが惜しくも準優勝。そんな青春時代の思い出の地です」(鴨下さん)
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メッツァビレッジ
「その思い出の地が、今は〈メッツァビレッジ〉や〈ムーミンバレーパーク〉に生まれ変わり、多くの人々に愛されています。今後も多くの人の思い出の地になってほしいですね」(鴨下さん)
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メッツァビレッジ
北欧の世界観が広がる、心地よいひとときをのんびりと過ごせる場所。北欧雑貨などのショッピングや食事を楽しんだりと、1日中過ごせます。住所:埼玉県飯能市宮沢327-6 電話:0570-03-1066 営業時間:10:00〜18:00、土日祝10:00〜19:00※季節やイベントにより変動あり 定休日:不定休
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パドックパス
「飯能駅の近くで30年以上やっているBARで、僕が独立前に7年近く働いた原点のお店です」(鴨下さん)。アメリカンクラシカルなおしゃれでかっこいい内装で、20代から70代まで幅広い客層に愛されています。
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パドックパス
「この店でウイスキーやバーボンの味を覚えました」(鴨下さん)。今は種類が減ったそうですが、「ワイルドターキー12年」2,800円など希少なお酒もいただけます。カクテルは700円~。
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パドックパス
この冬リニューアルした、貸切で利用できるテラスでは、手ぶらでBBQを楽しめます。外にもストーブがあり、防寒対策もばっちり。住所:埼玉県飯能市稲荷町12-10 電話番号:042-972-0595 営業時間:ランチ11:00~14:00、ディナー月、水、木17:00~25:00、金17:00~26:00 定休日:火
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飯能河原
夏や秋はBBQや川遊びしに来る人で大賑わいの飯能河原。「今ではBBQで有名になりましたが、少し前までは今ほど賑わいはなく、若い頃はよく友達と一緒にBBQやイベントをやりました」(鴨下さん)。
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飯能河原
最近はソロキャンプをしに訪れる人も。「たくさんの人が飯能に来てくれるのはうれしいですが、マナーや環境に配慮しつつ、きれいな飯能の川を楽しんでもらいたいです」(鴨下さん)。
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飯能河原
飯能駅から歩いて15分ほどで行ける、昔から大人気の行楽スポット。入間川を跨ぐ赤いアーチの「割岩橋」は、飯能河原を象徴する景色です。豊かな自然を眺めながら、河岸の遊歩道を散策するのも気持ちがよく、オススメの過ごし方。

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西武鉄道路線図_1030

通勤・通学も便利な街。Hanakoオリジナル
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